導入事例
てのしま
- 業態
- ホテル・レストラン
- 機器種別
- ソリューション・マシン冷機器
「現代の民藝」をテーマにした南青山の日本料理店。「郷土料理」に通じる素朴さと、透き通るような和の洗練さを兼ね備えた日本料理を楽しめる。
京都の老舗料亭で修業された林亮平さん、北欧で日本食レストラン経営の経験をもつ林紗里さん夫婦が2017年に開業した。
故郷である瀬戸内海手島(てしま)の魅力を国内外に発信。東京から手島へ人を繋ぎ、島に日本料理で新しい産業を興す志しと共に、お店を起こす。
「IRINOX MF25.1T」をフルに活用し、新しい日本料理のかたちに挑む。
「冷ます」ということは 「調理」するということ。
補完的な温度帯まで、どのような過程で持っていくかが 「完全調理」。
料理人はそこまで考えないといけない。
マルチフレッシュは「冷却機器」ではなく「調理機器」です。
IRINOX マルチフレッシュネクストは-35℃から+85℃までの温度を自由に使える最新機器。
「急速冷却・冷凍」のみならず「加熱」まで出来る「調理機器」。
右ヒンジ逆扉仕様もございます。通常仕様は左ヒンジ。逆扉は受注発注のみ 。
加熱機能付きブラストチラー&ショックフリーザー
[イリノックス]マルチフレッシュネクスト
24時間、使い倒しています。
日本料理は「煮含める」という工程があって、他の料理とはまったく違う工程です。
出汁はそもそも水です。温度をさげて味を合わせて置いておくことが多いんですけど雑菌が繁殖する温度帯を早く通過させたい。緩慢冷却と比べて味が全く違う、すっきりします。
冷ましにくい「たまご豆腐」と「でんがく味噌」も急速冷却しています。非常に効率が良いです。
味も緩慢冷却より、ダイレクトな素材感が残せて重宝しています。
野菜の質を考えたら
青みの「冷ます」はイリノックスです。
野菜の質は確実に変わっています。最近のほうれん草は、苦みやえぐみが少なくなって来ています。
いい農家さんが作ったものは、生でも食べられるくらいです。
流水にさらして苦みを出す考え方もありますが、僕はゆがく必要はないと考えている。
マルチフレッシュを使うのが一番きれいに素材が残ります。
色が飛ぶのが当たり前のようになりがちな芹(せり)や蕗の薹(ふきのとう)も発色がしっかり残るので発見でした。
加熱機能を使えば麹の糖化を早めることができます。
醤油麹をやっています。すごくいい匂いです。加温して発酵を促すと糖化が早く進みます。
次のステージで麹菌がより活発になります。70℃ の手前をキープする繊細な温度管理でもマルチフレッシュは使えます。
ベータ化させずにお米を「冷ます」。テイクアウトに役立ちます。
普通炊き上がりのお米はブラストでは冷ましません。
でんぷんがベータ化(糊化/老化)するからです。
マルチフレッシュなら1~2分急速冷却して混ぜる、様子を見ながら更にちょっと急速冷却して混ぜるを繰り返す。
中心温度を完全に冷めきらない。ベータ化を防ぎながらたった数分で折り詰めまで可能になります。
お米を緩慢冷却する(バットを並べて冷ます)スペースが必要ない。マルチフレッシュは、テイクアウトにも役立ちます。
インタビュー
てのしま 林 亮平様
考え方はハイブリッドであるべきだと思ってるんです。伝統はやはり革新の上に成り立っていて、元々古いものまで変えずに残すべきものっていうのは絶対あると思うんですね。でも変えるべきところは、もう全部変えた方がいい。
調理技術にしても、調理方法にしてもいいものがあったら絶対に取り入れるべきだし、取り入れてからまた咀嚼するべきだと思うんですね。そうじゃないと現代に合った料理を作れないと思います。逆に言うと、その時代に合った料理が新しく生まれる可能性もはらんでるわけじゃないですか。
「イリノックスマルチフレッシュ」という新しいものが調理の幅を広げて、今までの古いメソッドをベースにした全く新しい調理法を実現する可能性もあると思います。