導入事例
SANTi

- 業態
- ジェラートショップ
- 機器種別
- ソリューション・マシン冷機器熱機器製菓・製パン機器下処理機器ジェラート・ソフトクリーム機器
ジェラートカルチャーの発展へ
━━アカデミーからコミュニティへ
SANTi(サンティ)は、本場イタリアの製法で、自然素材にこだわったクラフトジェラートを提供するジェラテリアです。理想のジェラートを届けたいという想いで設立し、ジェラートの世界大会出場歴も持つサンティが、ジェラート文化を広げるために運営しているのが、日本で初めてのジェラート研修の学校「ジェラートアカデミー」です。
公認会計士でもあるジェラティエーレご夫婦が開校するジェラートアカデミーの特長は、ジェラート製造の習得はもちろん、夢を“かたち”にする=独立開業までをサポートすること。さらに業界全体の発展のために、アカデミーを通してジェラート文化で繋がるコミュニティ作りをめざしています。
エフ・エム・アイはサンティのコンセプトに共感し、高性能ジェラートマシンなどによって学校運営をサポートするだけでなく、卒業生の開業支援やアフターフォローを行なっています。すでに卒業生が独立開業しているアカデミーの取り組みと、サンティのジェラート作りの現場について紹介します。
ジェラートカルチャーで繋がる、コミュニティへ向けて
ジェラートカルチャーの発展へ

|ポイント|
SANTiとFMI
● SANTi(サンティ)は、公認会計士のジェラティエーレ、松本愛子さん・松本純さんが夫婦で設立したジェラートカンパニー。本場イタリアの製法で、自然素材にこだわったクラフトジェラートを提供する店舗運営(鎌倉・伊豆・大磯)のほか、卸販売、OEMなども展開しています。
● FMIは、日本のジェラートカルチャーの発展と普及に努めてきたフードマシンカンパニー。高品質なジェラート製造を可能にするマシンにより、開業支援・開業後のメンテナンスサポートやアフターフォローをしています。ジェラートマシンの輸入販売は1984年に遡り、小型ジェラートマシンは自社開発を行なっています。
● ジェラートアカデミーは、サンティが2023年に運営を開始した日本で初めてのジェラート研修の学校です。エフ・エム・アイは、アカデミーを運営支援しています。
研修の学校「ジェラートアカデミー」

|ポイント|
夢を“かたち”にすること(独立開業)をサポート
●ジェラートアカデミーは、ジェラート文化を広めるために「日本のジェラートをもっと美味しく」をコンセプトに、未経験者をはじめジェラートショップ開業をめざす方々を対象に、2023年にサンティが運営を開始。
●カリキュラムは、オンラインの事前学習と5日間の実践研修で構成され、ジェラート製造の理論・実技と、開業・経営のノウハウを徹底的に学びます。
●独立開業をサポートするジェラートアカデミーでは、卒業生が店舗をオープンする際に、エフ・エム・アイが機器導入をお手伝いし、すでに開業実績も。開業後も作り手同士が高め合い繋がることで、さらに業界全体が発展するようなコミュニティ作りをめざしています。
サンティとは
“日本のジェラートをもっと美味しく”。理想のクラフトジェラートをお客様に届けたい

GELATERIA SANTi (鎌倉)


左: GELATO & BAKE SANTi (伊豆)
右:ATELIER SANTi(大磯)


左: GELATO&BAKE SANTi (伊豆)
右:ATELIER SANTi(大磯)
サンティは、イタリアで修行したジェラティエーレで公認会計士の松本愛子さん・松本純さん夫婦によって設立されました。本場イタリアの製法でつくる、地元湘南の自然栽培や無農薬の果物・野菜などの素材にこだわった、クラフトジェラートを提供しています。ジェラート専門店の鎌倉「GELATERIA SANTi」(2018~)のほか、伊豆店「GELATO & BAKE SANTi」(2021~)・大磯店「ATELIER SANTi」(2022~)ではパン事業も展開。大磯店では、焼き菓子やコーヒーのテイクアウトもおこない、地域に密着した店舗を運営しています。同時に、卸販売・OEMなども手がけています。
「ジェラートをイタリアで勉強しましたが、日本の環境や食生活のなかで食べるとなると、イタリアで作ったのとまったく同じものではなくて、ここで食べておいしいものを作りたいと思っています」と話すのは松本愛子さん。作りたて・手作りにこだわり、季節に合わせた個性豊かなジェラートメニューを常時取り揃えています。
イタリアで出会った本物のジェラートを、日本でも多くの人に知ってほしいという想いから生まれたサンティ。農家などの生産者とジェラートの作り手、お客様との距離が近く、日常に寄り添ったジェラテリアであること。そんな取り組みを続けるサンティが、「日本のジェラートをもっと美味しく」というコンセプトのもと、日本で初めてのジェラート研修の学校「ジェラートアカデミー」を始めたのが2023年です。

SANTiジェラティエーレ 松本愛子さん。
2020年、The world’s best 100 gelato chefsに選出。
2021年ジェラートワールドツアー世界大会に日本代表として出場。
ジェラートアカデミー
お店をオープンして終わりではなく続けることで、日本のジェラート界をもっと楽しく




開校のきっかけ
ジェラートアカデミーは、理論と実技からなるジェラート製造だけではなく、開業と経営のノウハウを習得できることが大きな特徴です。
「ジェラートアカデミーのような学び場が日本になく、わたしたちもイタリアで勉強しました。日本でジェラートは、どこで食べても味が似ていると感じていました。もっとイタリアみたいに、個性的なお店が増えて、自由自在にみんなが作れるようになれば、食べていても美味しく楽しいし、日本のジェラート全体が盛り上がるのではないかな、というところからはじまっています。
そう考えたときに、セミナー料をいただいて教えて、機械を買ってもらって終わりでは、めざしたいところには至らないと感じました。お店をオープンして終わりではなくて、続けることで、日本のジェラート界がもっと楽しくなるだろうと考えました。飲食店は倒産率が高い業種だと思います。わたしたちがお店をオープンして実際に躓きそうになった部分や、また会計士の仕事もしているからこそ気づく、盲点やテクニックなどをお伝えすることで、長い意味でのジェラート界にプラスになることができるのではないかと思っています。」
夢を“かたち”にすること(独立開業)をサポート
「イタリアで学んだ際にも、ビジネス的な講義があり、自分たちも参考になりました。ジェラートアカデミーを受講した方からは、そこが良かったというフィードバックを多くいただいています。やはり「お店をやりたい」と思って申し込んでくださるので、ビジョンやパッションは皆さんあるんです。それをかたちにするところが苦手で、どの業種でもそこに苦労される方が多い。そこをサポートして、見えなかったところを「見える化」したり、不安を解消することで、夢が実現したり、そこに近づいたらいいなと思っています。
ジェラート製造に不可欠なレシピの計算式も、いざ自分が独り立ちしたときにできるよう、考え方を身につけるために、アカデミーではまずは自力で計算していただいています。
また、アカデミーを受講した皆さんが、いざお店を始めようというときに、エフ・エム・アイから力強いサポートがあることで、安心感を持ってご参加いただけることも大きいです。情熱をもって開業するときに、マシンの導入などにすぐに対応できる体制を敷いていただいているので、実現までのサポートを一緒に歩むことができています。」
ジェラートアカデミーのこれから━━コミュニティ作りの大切さ
「日本で言うと、ベーカリーが近いと思うのですが、消費者がもっと選んで楽しめるようなジェラート文化ができたらいいなと思っています。作り手目線としては、横の繋がりがもっと活発になって、みんなで高め合えるようなコミュニティ作りができていければと思います。パティシエや料理人と違って、何年も通う学校などの文化がない分、ジェラートは横の繋がりが弱い業界だと感じています。もっと繋がりが持てれば、業界として盛り上がっていくと思っています。」

ATELIER SANTi(大磯)での実践研修にて
サンティのジェラート作りを支えるマシン
下処理からジェラート製造、ショックフリーズなど
これまで100種類以上の個性豊かなレシピを作ってきたサンティ。サンティのジェラート製造などの様々な工程でフル活用され、その技術が学べるジェラートアカデミーでも使用されているのが、エフ・エム・アイのフードマシンです。
●ジェラートマシン〈ハイパートロンプロ〉[ジェラートフリーザー・パステライザー]


サンティのジェラートのアイコンとも言えるフレーバーが「ローズマリーハニー」。
「〈ハイパートロンプロ〉のジェラートフリーザーを使うことで、よりなめらかな食感、味や香りとリンクする舌触りが実現できました。なめらかな食感であることで、ローズマリーハニーの優しくて繊細で柔らかい香りや味という、ジェラートの個性を表現できているように感じています。パステライザーは処理時間(※)が早く、また、大きなパーツが少ないので洗浄もとても楽で、スタッフの女性比率8割のサンティでも助かっています。」
※HTP PRO60の処理能力は、2時間あたり18L~55L。


左:放牧牛のミルクをベースにした、ローズマリーと蜂蜜のジェラートに、ナッツを丁寧にキャラメライズした「ローズマリーハニー」。サンティが「ジェラートワールドツアージャパン」2019年に出品して2位を受賞し、同コンテストの2021年世界ツアーのファイナリスト34名に選ばれたフレーバー。
右:ジェラートマシン〈ハイパートロンプロ〉
パステライザー「HTP PRO60」(左)・ジェラートフリーザー「HTF PRO8」(右)


左:放牧牛のミルクをベースにした、ローズマリーと蜂蜜のジェラートに、ナッツを丁寧にキャラメライズした「ローズマリーハニー」。サンティが「ジェラートワールドツアージャパン」2019年に出品して2位を受賞し、同コンテストの2021年世界ツアーのファイナリスト34名に選ばれたフレーバー。
右:ジェラートマシン〈ハイパートロンプロ〉
パステライザー「HTP PRO60」(左)・ジェラートフリーザー「HTF PRO8」(右)
●下処理用機器〈ロボクープ〉[スティックブレンダー・カッタミキサー・オートマチックシノア]


「〈ロボクープ〉のマシンは下ごしらえが効率的になり、とても役に立っています。スティックブレンダーは、果物類などをすごく強力にミックスしてくれます。小さいサイズなので女性でも片手で使えて、支えておけばずっと持ち上げている必要もありません。また卓上タイプのブレンダーなどと違い、1回ごとに大きくて重い容器を洗う手間も要りません。サンティでは一度に10Lくらいの下処理に使用(※)していて、パワーがあって壊れにくく、欠かせないマシンです。作業効率面で助かっています。
※MP-450Uの場合。
中型カッターミキサー(機種:R-15E)も大好きで、活用しています。サンティでは、ピスタチオのナッツペーストを自家製で作っています。それまでは500g程度の容量のマシンだったので、1日中ペーストを作っていて、そうすると機械もすぐに壊れていたのですが、一度に7kgも安定して製造できるようになり、時間短縮になりました。
オートマチックシノア(機種:C-80)は、果物の種や皮を取るのにすごくよく使っています。お店に出すものは、冷凍のものやフルーツピューレを使わずに作っているので、こういう効率的な機械があると、農家さんに果物をいくらでも注文できるという循環になって、役に立っています。


左:〈ロボクープ〉スティックブレンダー「MPシリーズ」
右:サンティ店舗で一番人気のフレーバー、ピスタチオ。ナッツペーストは自家製で、〈ロボクープ〉中型カッターミキサー「R-15E」を使用。


左:〈ロボクープ〉スティックブレンダー「MPシリーズ」
右:サンティ店舗で一番人気のフレーバー、ピスタチオ。ナッツペーストは自家製で、〈ロボクープ〉中型カッターミキサー「R-15E」を使用。
●ブラストチラー&ショックフリーザー〈イリノックス〉


「〈イリノックス〉のブラストチラー&ショックフリーザーは、早くてパワーがあって非常に役に立っています。特にカップ詰めするジェラートやケーキ、お店に並べるパンを急速冷凍で瞬時に凍らせてくれるので、すごく楽になりました。お菓子やパンの卸販売もしているので、急速冷凍をかけて送ることが多く、ショックフリーザーは厨房の皆が使いたくて、いつも取り合いになっています。」


左:ブラストチラー&ショックフリーザー〈イリノックス〉
右:店頭に並ぶパンとカップ詰めされたジェラート


左:ブラストチラー&ショックフリーザー〈イリノックス〉
右:店頭に並ぶパンとカップ詰めされたジェラート
●スチームコンベクションオーブン〈ウノックス〉


「パンを焼くのに〈ウノックス〉のスチームコンベクションオーブンBAKERTOPを、2021年から使用しています。伊豆で店舗を新しく開業するときに、パン職人を探し出すことがすごく難しかったんです。パンを焼く機械の平窯には、オーブンの火入れに長年の経験や修行が必要です。そんななかで、熱意・やる気はあるけれども未経験でスキルがない方を、トレーニングしてどうにかできないかと考えたときに、〈ウノックス〉を使うことで、実現できる可能性が広がりました。
〈ウノックス〉はプログラムを組めば、誰が調理しても職人の火入れのクオリティが再現できます。実際にオープン時には、パン製造のまったくの未経験のスタッフが2名で研修を受けて、パンを焼きはじめました。少し前まで素人だったとは思えない仕上がりのパンができるようになり、びっくりしました。また、マシンの大きさがコンパクトであることも、店舗のスペース活用に助かっています。」

スチームコンベクションオーブン〈ウノックス〉BAKERTOP「XJBC-06EU-E1RM」2台を活用
ジェラート文化の発展へ向けて
卒業生が続々と店舗を開業
2023年開校のジェラートアカデミーに学んだ卒業生が開業した店舗が、すでに5か所(埼玉県さいたま市、神奈川県横須賀市、静岡県下田市、三重県鈴鹿市、鳥取県米子市)あり、ジェラート業界で活躍しています。またさらに開業準備中の卒業生が続いているとのこと。ジェラート文化の発展へ向けて、サンティ独自の挑戦が続きます。